平成24年度研修医

初期研修医
奥村 真佑

私は、初期研修2年目に、1ヶ月の地域医療を除く11ヶ月、精神科で研修しました。

当初は、精神科の知識もほとんどない状態でしたが、1年を終えて振り返ると、精神科における医療全般について幅広く勉強できたと感じています。出会った患者さんからも、毎日の何気ない会話から、精神科医師としてのあり方を学ばせていただきました。人生とは何か、生きるとはどういうことか、なぜ死んではいけないのかといったことまで考えさせられることもあり、医師という以前に、人間そのものを問われるような局面も多々ありました。

研修プログラムは、クルズスや朝カンファレンス、新患紹介、症例検討など充実したもので、研修医が勉強しやすい環境が整えられています。また、デイケア、レクリエーションなども活発で、これに参加する機会を与えられていることも大きな特徴です。大学病院と聞くと、専門に特化しすぎて一般的な医療を学べないのではと思うこともありますが、少なくとも当院の精神科は違いました。

現在、大学の医局に入局しないで医師生活を送るという選択肢もありますし、実際に私も、初期研修1年目にかなり悩みました。しかし、1年の研修プログラムを終えた今では、全く後悔はありませんし、これから精神科に進もうと考えている後輩には自信を持ってお勧めします。