教室の概要

北大精神医学教室は、昭和3年に内村 祐之初代教授によって創設され、大熊 泰治、石橋 俊実、諏訪 望、山下 格、小山 司の歴代教授を経て、平成24年からは久住 一郎が教授に就任している。昭和3年(1928年)の開講以来、これまで400名を越える精神科医が教室に学び、北海道のみならず全国および世界に進出して、精神医学の臨床と研究に大きく貢献している。

教室の活動は活気に溢れ、教室員の研究の成果も「急がずに休まずに」の精神のもと、着実に発展してきている。 当教室の臨床学風の特徴は、生物学的精神医学の考え方を基本に据えながらも、力動的精神医学の見方と治療に努めるところにある。これが、心身症や神経症の病態や治療に関する多くの業績に繋がっている。また大学病院としては最も早く、デイケア、作業療法、訪問看護などの社会療法を取り入れたところにも、臨床と研究のバランスを重視する伝統が表れている。さらに最近は、移植医療や緩和ケアなどの高度先進医療に伴う心理社会的問題に関するコンサルテーション・リエゾン活動も盛んで、総合病院内での全人的医療の担い手として大きな役割を期待されている。

研究グループは神経化学・精神薬理グループ、臨床精神病理グループ、神経生理グループの3つによって構成されている。我々の研究の成果は国際的に評価され、当教室は昭和54年以降、WHOの生物学的精神医学研究協力施設の指定を受けている。今後も国際的な研究が一層発展することが期待される。 また、平成16年5月には、日本精神神経学会100回記念大会が当科主催で行われるなど、国内においても責任ある地位を築いている。

教官スタッフ

令和6年度の教官スタッフは以下の通りである。

教室の歴史

昭和3年創設

初代 内村 祐之 教授(昭和3~11年)
2代 大熊 泰治 教授(昭和11~13年)
3代 石橋 俊実 教授(昭和14~23年)
4代 諏訪 望 教授(昭和24~51年)
5代 山下 格 教授(昭和51~平成5年)
6代 小山 司 教授(平成5~23年)
7代 久住 一郎 教授(平成24年~現在)